今回は、集コスモスクラスで行っている活動の1つを紹介したいと思います。
コスモスのA.Nさんは、自分がやりがいを持って参加できる仕事を探していました。
「部屋の中で行えるもの」「失敗しないもの」「1回で完結せず、継続して取り組める仕事」はないかと話している時に、絶対失敗しない仕事として
どんな環境でも育つと評判のローズマリーの栽培と球根から育てるヒヤシンスの栽培を始めました。
ところが、どんな環境でも育つと言われていたローズマリーは、愛情と水、肥料をあげすぎたためか、みるみる枯れてしまい、残された球根は龍の髭のように根が広がるばかりで
なかなかAさんの興味を引くことが難しく、やりがいのある仕事とは言えない状況が続きました。
そんなある日、園芸の仕事に取り組んでいることを知った集スタッフの1人がミニバラをAさんにプレゼントしてくれました。
プレゼントされたピンクのバラを見たAさんは、笑顔で手を叩いて喜んでいました。Aさんの反応に驚いた私達は、Aさんは、「花が好きなのかもしれない!」「花を部屋で育てたらどうだろう?」と考えました。
後日、黄色のミニバラや白いコスモスの花を購入し、Aさんに見せると、花をプレゼントされた時と同じように手を叩いて喜ぶ姿を見ることが出来ました。
それから、Aさんと花の観察を続けていく中で、赤やピンクのお花が特に好きということにも気づきました
一生懸命育てて、咲いた花々を作品にしていきたいと話をしていく中で、育てた花々をドライフラワーにしたり、押し花に形を変えていました。
「最初の作品をどうしようか?」とクラスで話をしていたある日、集に日浦前理事長が来所するというお知らせが届きました。
そのことをAさんにお伝えすると、今作っている押し花とドライフラワー2つの作品を1つは自分用、もう1つは日浦さんにプレゼントしたいとお話しされているように私達はAさんの表情、動作から感じました。
2月10日 日浦さんと数年ぶりの再会。
自分が頑張っている仕事の話や数年間の出来事をスタッフと一緒に一生懸命伝えようとするAさんの思いは日浦さんに、しっかり届いたようです。
久しぶりに再会した日浦さんからは、大好きなCDのプレゼントをいただきました。
お返しにAさんからは、用意していた日浦さんが好きなお花を使った作品のプレゼントをしました。
思いがけずプレゼント交換になり、日浦さんからは感動の涙、Aさんは満面の笑みと拍手で再会を喜ばれていました。
Aさんは、1日1日を色鮮やかに咲く花のように、明るく素敵な日々を過ごしています。
集にいらした際には、AさんとAさんの育てているお花を見に来ていただけたら幸いです。