社会福祉法人訪問の家は、昭和61年「朋」の開設から始まりました。重症心身障害児者といわれる重い障害のある人たちの通所施設が、法律にない時代のことです。
 昭和47年に始まった、横浜市立小学校の訪問学級と母親学級が母体となり、学校卒業後も通える場、集える場をとの願いと運動の結実として、朋は誕生しました。この「目の前の人が望んでいるであろうことを実現させよう」という精神は、今の訪問の家の理念「一人ひとりを大事に」につながっています。また、設立に至る経緯から、朋を障害のある人にとって必要なだけでなく、命について、人が生きるということについて、人と人の関わりについて等、そこに関わる誰もが人間について感じ、考えることができる場としようと考えてきました。
 創設者である日浦さんは、私たちのめざす姿を「文化施設としての社会福祉施設」と表現しました。これは訪問の家のもう一つの理念である「誰もが暮らしやすい社会づくり」につながっています。

 訪問の家は、朋開設後も様々な事業を手掛けてきました。それは、目の前の一人ひとりを大事にし、誰もが暮らしやすい社会づくりに向けた取り組みの結果であると考えています。

 設立時からこれまで、福祉を取りまく法制度はもちろんのこと、社会全体が様々に、刻々と変化しています。その変化を的確にキャッチし、社会の要請にこたえていく姿勢をもちながらも、大事にすべきことを揺るがすことなく、法人設立時の理念を貫いていきたいと考えています。



訪問の家 理念

 一人ひとりを大事にし 

障害のある人も高齢者も

誰もが健康で平和に暮らせる真の豊かさをもつ社会づくりをめざす